表を作成して1番左の列に連番を表示させることがあります。行を削除したり挿入したりしても連番を自動的にふるにはどうしたらいいでしょうか。“行”を意味するROW関数を使う方法をかんたん解説します。
連番がずれる
上の画像のような表で説明します。A列に№として連番をオートフィル機能で入力しています。
行を削除したり挿入したりするとどうなるでしょうか。6行目(№3 鈴木 拓馬)を削除してみます。
6行目が削除されましたが、連番もずれてしまいます。№2から№4へと削除した1行分が飛んでしまいますね。直打ちやオートフィル機能などで連番を付けた場合、行の削除や挿入により連番がずれてしまうということです。
並べ替えをした時はどうでしょうか。
「フリガナ」の列を優先して並び替えをしてみました。並び替えする範囲に「№」(A列)を含めると、当然ですが№は並び替えの条件に沿って変わってしまします。
行の削除や挿入などのたびに、連番をふり直すのは面倒です。自動的に連番をふるにはどうしたらよいでしょうか。
ROW関数を使う
ROW関数は、参照の行番号を返します。
書式:ROW([範囲])
()内に範囲として参照先を入力できます。しかし、これは省略できます。「=ROW()」とだけ入力した場合、そのROW関数が入力されているセルの行番号が返されます。使用頻度で言えば、省略して使うほうが圧倒的に多いです。
画像のように、A4セルで「=ROW()」と入力した場合、4行目なので「4」が返されています。非常に単純な関数です。
どのように実務で活用できるでしょうか。画像の場合で言えば、本来はデータの先頭なので№(A4)には「1」を入れたいところです。方法はかんたんです。
4行目ですが、№としては「1」をふりたいので、=ROW()-3 という単純な数式を入れます。
このようにして、ROW関数で連番の最初「1」を入力できました。
あとはオートフィル機能を使い、この関数を表の最後の行まで反映させます。
このようにして、ROW関数を使って連番をふることができました。
削除や挿入や並び替えをした場合
画像の通り、6行目のデータを削除してみましょう。
ROW関数を使って連番をふったので、行が削除されても自動的に連番がふり直されていることが分かります。
行の挿入をするとどうなるでしょうか。
やはり自動的に連番がふり直されます。№3の表示は、№2(A5)からのオートフィルでできます。挿入した6行目を削除すると、また連番が自動で元に戻りますよ。
並び替えをするとどうなるでしょうか。
画像のように範囲選択し、「データ」タブにある「並び替え」をクリックして並び替えウィンドウを開きます。「最優先されるキー」に「フリガナ」を指定して「OK」します。
アイウエオ順に並び替えられましたが、自動的に連番がふられていますね。
列の場合はCOLUMN関数を使う
それほど多くないと思いますが、横方向(列)に連番をふりたい場合はどうしたらよいでしょうか。
COLUMN関数を使います。COLUMN関数は、指定された列の列番号を返します。基本的な働きはROW関数と同じで、それが横方向(列)に変わるだけです。
書式:=column([範囲])
範囲は省略可能です。
画像のように、D14にCOLUMN関数を入れています。「4」と返されました。
覚えておきたい点として、A,B,C・・・の列番号は、順番に1,2,3・・・といった具合に数値で返されます。D列は4列目なので、「4」が返されたということです。F列なら6番目の列なので6が返されます。横方向に連番をふりたい場合は、活用できますね。
まとめ
いかがでしたか。今回は行の削除や挿入をしても連番を自動でふる方法でした。表計算において、元データから挿入や削除や並び替えをするのは当たり前なので、連番をふる場合は、ROW関数を使うことをお勧めします。
では、次回もお楽しみに!