本日、ギンガシステムさん主催のセミナーに参加してきました。セミナータイトルは「失敗しない業務管理システムの導入!」です。
システム導入に失敗する原因
業務管理システムの導入に失敗した例を挙げてくださったのですが、全くその通りだと感じたものばかりでした。従業員の皆様がシステム導入に反対されたり、システム導入の担当者に丸投げされたり・・・などなどです。そして、なんといっても「業務の知識」が足りないという点は、大きな問題だなと思います。実際、自分の会社の業務をすべて把握している方というのはほんの一握りではないでしょうか。
業務内容をきちんと整理する大切さ
システムを開発する際には、要件定義という作業を行ないます。要件定義のときに、お客様の業務の流れや詳細などについてお尋ねすることがありますが、その場で回答していただくことが難しい・・・ということがしばしばあります。
今日のセミナーでは、自分の会社の消費税の計算方法を説明できるかどうか尋ねられました。よくよく考えてみると、すぐには説明ができない自分に気が付きました。たしかに、自分の会社の業務について正確に把握し、説明することは意外と難しいなと感じました。やはり、きちんと業務内容を整理してからシステムを導入しないといけませんね。
システム開発の費用って?
ところで、オーダーメイドのシステムを開発する場合、そこそこ費用がかかります。その費用についてなかなかご理解いただけないことがあります。ワードやエクセルは数万円で購入できるのに、なぜシステム開発をすると何百万もするのか・・・というご意見です。もっともなご意見なのですが、やはりプログラミングには時間がかかり、人件費がかかるものです。
今日の講師の方が使われた例なのですが、グーグルのトップ画面はとてもシンプルですよね。ところが、Google Chromeのデベロッパーツールでコードを確認するとかなりの量だということが分かります。プログラミングのたいへんさを知っていただくための一つの良い方法だなと感じました。
失敗プロジェクトと成功プロジェクトの差とは?
システム導入にかかる費用について、興味深いたとえ話がありました。新国立競技場は、建設費として1000億円をはるかに超える額(一説では2520億円?)を見込んでいるそうです。一方、吹田に建設されたサッカースタジアムは140億円で建設されたとのことです。建設費用は抑えられましたが、すばらしいスタジアムです。この差はなんだったのでしょうか。
組織の壁で良いものを作るという目標に向かう推進力が奪われ、費用ばかりが膨らんでしまうことがあります。新国立競技場の建設に関わる方が自ら命を絶たれたそうです。これは本当に残念なことです。何かしら問題があったことは明らかです。
システム開発に関しても、関係するさまざまな組織の要望をすべて取り入れて、不要な機能が盛りだくさんのシステムを作るのではなく、本当の良いシステムを導入したいという熱意を持った企業さまと手を組んでやっていきたいと強く感じました。また、そのような方向性で進めるようシステム会社がどのようにサポートすることができるか考えさせられました。
最初に費用と納期を決めて、その後どんどん機能を付け加えても納期や費用はそのままというプロジェクトがあります。そうなると、とにかく売上を上げたいという業者が激安でシステム開発を請け負ったり、オフショアしたりという事態になります。長い目で見ると本当に良いシステムを導入することは難しくなってしまうかもしれません。そうならないために、システム導入の担当者さまに社長さまをはじめみんなが協力すること、良いシステムを導入しようという共通の目標をきちんと持って進むことが大切です。
まとめ
今回のセミナーはおもにシステムのユーザー側からの視点で話がなされていました。とはいて、当社にとっても大いに意義深いものでした。スケジュールのコントロールやお客さまとの交渉を含めて、システム開発のすべてのフェーズを適正に進めることができるスキルを磨いてゆきたいです。当社としては、適正な価格で良いシステムを開発し導入できるスキルと熱意を持った人材をこれからも育ててゆきたいと決意した次第です。