【EXCEL】ピボットテーブルと連動する”ピボットグラフ”の作り方とは?

今回は、ピボットテーブルと連動するピボットグラフの作り方です。これを覚えるとデータ分析が視覚的にできたり、プレゼンでも活用できるようになります。軸を組み合わせて作る2軸のピボットグラフの作り方もご紹介します。

ピボットテーブルについて知りたい方は、以下の関連記事で説明しています。この機能を知ると、驚くほどかんたんにデータ分析ができます。

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応用編で,複数のピボットテーブルやグラフを1つのスライサーで連動させる方法については,以下の関連記事で解説しています。

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エクセルにはさまざまなバージョンがあり,それにより機能や操作,画面表示が異なることがあります。この記事の内容は,執筆時点での参考情報としてご紹介しており,変更されたり新機能が加わったりすることがあります。詳しい情報は,Microsoft公式サイトからご確認ください。

ピボットグラフを表示する

上のテーブルを元データとして使います。

 

ピボットテーブルの表示

「挿入」タブ>「ピボットテーブル」から、画像のようにピボットテーブルを表示させます。列に「日付」、行に「担当」を配置して、売上実績の合計を表示しました。

 

ピボットグラフの表示

ピボットテーブル内のどこかのセルをアクティブにして、「ピボットテーブル分析」タブ>「ピボットグラフ」を選択します。

 

「グラフの挿入」のダイアログが開きます。左メニューから、グラフのタイプを選択します。よく使われるのは、「縦棒」「横棒」「折れ線」「円」の4種類です。その他「組み合わせ」も便利です。この点は後述します。

画像では、「縦棒」が選択されています。右側には、「縦棒」の中でさらに選択できるタイプが表示されています。その下には、グラフのタイプ名とプレビューが表示されるので確認できます。選択後「OK」をクリックすれば、ピボットグラフを挿入できます。

 

ピボットグラフのフィールド

ピボットテーブルの時と同じように、元データのテーブルにある項目を、ボックス内にドラッグ&ドロップして配置できます。ボックスの種類は「フィルター」「軸」「凡例(系列)」「値」の4種類です。

水色で囲んだ「設定」(歯車マーク)をクリックすると、表示方法を選択できます。上の画像では、フィールドのボックスを左に、エリアのボックスを右に縦4列で表示しています。

 

画像は、「積み上げ横棒」でピボットグラフを挿入した場合です。どの項目がグラフのどこに配置されているのか確認できます。少しイメージが掴めたでしょうか。

 

ピボットグラフのタイプ

よく使うピボットグラフのタイプをご紹介します。

縦棒

  • 縦軸に売上などの量を、横軸には担当者や時系列で比較したい項目を配置するとよい

画像では、「積み上げ縦棒」が選択され、プレビューが表示されています。

 

横棒

  • 縦軸に店舗や担当者などの項目を、横軸に売上などの量を配置するとよい
  • 並び替えを行いランキングで表示するのに便利

画像では、「3-D 積み上げ横棒」が選択され、プレビューが表示されています。

 

折れ線

  • 縦軸に変化量のある項目を、横軸には時系列で比較したい項目を配置するとよい
  • 変化の推移が一目でわかるので便利

画像では、「マーカー付き折れ線」が選択され、プレビューが表示されています。

 

 

円グラフ

  • 全体との割合を明示することができる
  • 推移ではなく、構成比や内訳を伝えたい時に便利

画像では、「3D 円」が選択され、プレビューが表示されています。

 

その他のピボットグラフ

 

その他のタイプは使えないものが多いです。「この種類のグラフはピボットテーブル内のデータで作成することはできません」となっています。

 

デザインや書式の変更

通常のテーブルやグラフと同じように、デザインや書式の変更が可能です。

「デザイン」タブ

「デザイン」タブでは、グラフのスタイルや色などを変更できます。

「グラフスタイル」には、11種類のテンプレートがあります。好みのものから選択できます。このテンプレートを基にさらにデザインをカスタマイズしていくことも可能です。

 

「グラフ要素を追加」からは、軸やタイトルやラベルなどの要素を追加したり削除したりできます。

 

「クイックレイアウト」からは、10種類のテンプレートからレイアウトを選択できます。画像のようにグラフの下にテーブルを表示するレイアウトもあります。

 

「色の変更」も可能です。

 

「書式」タブ

グラフのエリアごとに様々な書式設定ができます。グラフ全体や特定の項目や軸などを選択した状態で、「選択対象の書式設定」から設定できます。この点は別の記事で解説します。

 

ピボットグラフはピボットテーブルに連動している

ピボットグラフが非常に便利なのは、ピボットテーブルとリアルタイムで連動することです。

  • テーブルでフィルターをかけると、グラフに即反映される
  • グラフでフィルターをかけると、テーブルに即反映される

 

フィルターをかけて、連動を確認してみましょう。

フィルターボックスに「店名」を入れました。テーブルには、A1セルのところにフィルターボタンが表示されます。グラフも同じように左上に「店名」でフィルターをかけるボタンが表示されます。

 

テーブルからフィルターをかけてみます。▼をクリックして「東京」を選択し「OK」してみます。

 

「東京」所属の担当者だけのデータが抽出されました。

注目したいのは、グラフ側です。テーブルでかけたフィルターがグラフにもすぐに反映されています。赤丸囲み部分でも、グラフにテーブルと同じフィルターがかかっていることを確認できます。

 

今度はグラフ側からフィルターをかけてみます。画像の通り、「名古屋」を選択して「OK」します。

 

「名古屋」所属の担当者だけのデータが抽出されました。グラフでかけたフィルターがテーブルにもリアルタイムで反映されていることが分かります。

 

ほかのボタンでフィルターをかけても連動します。画像のように、グラフ側の「日付」で1月、2月にチェックを入れてフィルターをかけてみます。

 

テーブルも連動して結果を表示します。

 

2軸で表示したい場合

画像のようなテーブルで、ピボットグラフを表示してみます。「値」に「売上(円)」と「契約数(件)」が入っています。単位や量が異なるので2軸で表示できると分かりやすいですね。

 

「組み合わせ」を使う

「ピボットテーブル分析」タブ>「ピボットグラフ」を選択し「グラフの挿入」のダイアログを表示させます。左のメニューから「組み合わせ」を選択します。

右側のタイプは「ユーザー設定の組み合わせ」にします。下部にグラフの種類と軸を選択できる部分があります。今回は「契約数(件)」の種類を「折れ線」に、軸を「第2軸」としてチェックします。

 

左側の第1軸には「売上(円)」が、右側の第2軸には「契約数(件)」が入っています。グラフの種類も「契約数(件)」が折れ線グラフになっているので、区別しやすいですね。

 

まとめ

いかがでしたか。今回は、ピボットテーブルと連動するピボットグラフの作り方でした。軸を組み合わせて作る2軸のピボットグラフも便利ですね。

次回は、ピボットグラフを使ってデータ分析をするのに役立つスライサーの使い方やグラフをきれいに見せる書式設定についてご紹介します。お楽しみに!

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