ユーザが自由にデータを入力しますと、半角と全角、大文字と小文字が混在するなど、後で集計するときにいろいろと予想以上に手間がかかることがあります。ドロップダウンリストを用いて入力するよう設定しておくと間違いが少なくなり、集計も効率的に行なうことができるでしょう。今回は、エクセルでドロップダウンリストを作成する2つの方法をご説明いたします。下記に挙げる方法は、エクセル2010で動作確認したものです。
値を直接入力する方法
この方法のメリットはとにかく簡単にドロップダウンリストを作成できる点だと思います。とはいえ、あとでドロップダウンリストに表示されるデータを追加したり、削除したりするのが少し面倒になる場合があるかもしれません。
まず、ドロップダウンリストを作成するセルにカーソルを持っていきます。今回は、セルA1にドロップダウンリストを作成するものとします。
次にメニューバーの[データ]タブの[データの入力規則]-[データの入力規則]を選択します。
そうしますと[データの入力規則]ウィンドウが表示されます。
- [入力値の種類]でリストを選択します。
- [元の値]欄にドロップダウンリストに表示させたいデータを半角カンマで区切って入力します。ここでは「はい,いいえ」と入力してします。
- [OK]ボタンを押すと下図の通り、ドロップダウンリストの出来上がりです。
セルを範囲指定し、その範囲にあるデータを表示する方法
この方法は、事前にリストを準備する手間が必要ですが、後でリストの内容を修正しなければならないときに簡単に手直しができるのがメリットです。
まず、ドロップダウンリストを作成するセルと同一シート内のどこかにドロップダウンリストに表示する値を入力しておきます。たとえば、こんな感じ(下図の緑色で囲んだ箇所)です。
まず、ドロップダウンリストを作成するセルにカーソルを持っていき、メニューバーの[データ]タブの[データの入力規則]-[データの入力規則]を選択します。
そうしますと[データの入力規則]ウィンドウが表示されます。
- [入力値の種類]でリストを選択します。
- [元の値]欄には、あらかじめリスト「はい,いいえ,該当しない」を入力しておいたセル範囲を指定します。上図の場合は、セルH1~セルH3になります。
- [OK]ボタンを押すと下図の通り、ドロップダウンリストの出来上がりです。
ドロップダウンリストを作成する方法としては、他にも名前の定義を利用する方法などがあります。また、二つのドロップダウンリストを連動させることも可能です。たとえば、AとBという二つのドロップダウンリストがあるとします。Aで選択された値に応じて、Bのリストを変更することなどもできます。加えて、リストの中にある値からからしか選択できないようにするか、リストにない値の入力を許可するかなどさまざまなオプションも用意されています。それらについては、また後日まとめたいと思います。